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マルティン・ラミレス (Martin Ramirez)
ハリスコ州(墨) 1885年生 ― オーバーン(米) 1960年没

 メキシコの極貧の家に生まれ育ったラミレスは1900年から1910年の間(15歳から25歳の間)に国境を越えてカリフォルニアに移った。鉄道工事の仕事に就いたが重労働と栄養失調、アメリカ文化に馴染めない精神的苦痛などにより会話能力を失う。 1930年に当局に保護されて7ヵ月後、オーバーンのデ・ウィット州立精神病院に収容される。
 それから約20年たった頃から、ラミレスはごみの切れ端をマッシュポテトで張り合わせたものの上にドローイングを行いはじめる。 1954年、サクラメント州立大学の心理学教授タルモ・パトスは彼の作品を見てその技巧を認め、彼に必要な画材を与える。定期的に彼を訪ねては作品を手に入れ、大学の講義に使用した。
 1968年、シカゴの芸術家ジム・ナットはラミレスの作品を発見してタルモ・パトスの協力のもと、最初の展覧会を企画した。彼はメキシコの古代神話に出てくる古拙な聖獣や聖母像、カウボーイ、列車、盗賊などを描く一方、同じパターンを繰り返すことで画面に奥行きをあたえるような遠近表現や錯視を用いた表現を好んだ。

参考文献:『パラレル・ヴィジョン』

 

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