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アール・ブリュット・コレクション最上階のミシェル・ネジャー作品
【略歴】
1947年、パリ近郊のショワジーに生まれる。仕立て屋を営むアルジェリア出身のユダヤ人の父と、親族の多くをナチスの迫害で殺された母親の間に生まれる。幼いころは母方の祖母に可愛がられ、姉妹たちの人形や様々な衣装に囲まれて幸せだったが、家庭環境のせいもあって次第にホロコーストの不安を意識するようになる。
学校嫌いで14歳のときパリのLes Hallesの仕立て屋で見習として働きはじめる。週末には祖母を手伝ってノミの市で中古衣類やアクセサリーを売っていた。
1965年に徴兵期間がはじまるが、結核のため1年半ほどサナトリウムで過ごすことになる。退院後そこで仲良くなった友人とともにモロッコと欧州を旅し、さらにトルコ、イラン、アフガニスタン、インド、さらにメキシコを旅行した。ネジャーいわく「当時のスケッチブックには、ヒンズー僧院や彩色したインドの女の姿や空想の海に浮かぶ風景や強烈な日光や、インドの神秘がいっぱいつまっている。……メキシコでは、真に魔術的な人形に巡りあった。それは生まれて初めて接する高貴な魔術であり、工芸の粋であり、バロックであり、死であった」(「」内『アートランダム アウトサイダーアート』より引用。)
1975年、パリに戻った彼はゴミ箱に捨てられた布切れなど身の回りにあるもので人形をつくりはじめる。最初は普通の可愛い人形だったが、やがて雰囲気の暗いグロテスクなものになっていく。
腐敗したような褐色のぼろぎれや拾ってきた針金や枯れ枝を組み合わせて、彼は呪術的な雰囲気の謎めいた人形をいくつも作り出す。
彼は言う。「わたしは様々なものを人形に封じ込める。ともだちに息子を刃物で刺されて殺された母親がいるが、彼女のことを思いながら人形をつくることがある。つくったときにははっきりしなかったが、後になってそうだと分かる。悲しみに暮れるその友人の姿を人形の中に封じ込めるのだ」
参考文献:
"Outsider Art: Spontaneous
Alternative" Colin Rhodes
『アートランダム アウトサイダーアート』
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