カルロ・ツィネリ (Carlo Zinelli)
サン・ジョバンニ・ロパトート(伊) 1916生 ― ヴェローナ(伊) 1974没

  建具屋の家に生まれる。2歳で母親と死に別れ、9歳のとき農場に預けられる。田舎の安穏とした暮らしは孤独ではあったが幸福な毎日だった。
 1935年、19歳になったカルロは父の命令でヴェローナの肉屋で働きはじめる。しかし翌年には軍に入隊。前線で常に死と直面する過酷な日々を送ったことで、彼は1947年、統合失調症(=精神分裂症)により入院する。
 1957年までに彼は病室のレンガの壁に線刻画を描いた。その後69年まで、病院に設けられたアトリエに毎日通うようになる。彼の絵の多くは横顔で描かれた4人一組の人物像で、影絵のような人物画の中にはそれぞれ4つの円が描かれる。フォルムといい色彩感覚といい、音楽的な魅力に満ちた作品である。初期の絵には背景におびただしい数の数字が記入されていた。その後数字は文字に変わり、晩年には描画よりも言葉が中心となった。
 69年に新しい病院に転院してからは制作数も減り、71年に退院。その後肺結核で倒れ、74年にサナトリウムで亡くなる。

参考文献 : 『Outsider Art』

  

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